06

前回までのあらすじ
俺は小学生?の女の子と出逢った。

「あ…さっきの…」
「!」

ピンクの髪を揺らて、俺の声に反応したように振り返る。眼帯をしていない方の目が見開かれている。透き通るようで、綺麗な瞳だと思った。

「え、あ…さっきは本当にごめんなさい」

そう言って今一度、頭を下げられる。

「いや、俺もよそ見してたし…おあいこだよ」

俺は出来る限り優しく微笑んだ。彼女も安心したように笑い掛ける。
不覚にも可愛いと思った。

「あ、もしかしてここの寮の人ですか?」
「あぁ。昨日からだけど…」
「それじゃあ、噂の転入生さんって先輩なんですね!!」
「噂の…?」

噂については分からないが、確かに転入生は俺だ。
それと、“先輩”…ということは少なくとも俺の後輩で……

「ここの、生徒…?」
「あ、もしかして…ボクのこと、小学生とかだと勘違いしてませんか?」

もしかしなくとも、勘違いしていた。
彼女はここの生徒で1つ下の後輩だった。

「もう…先輩、酷いですよ…」
「えっ、あ…ごめん!」

今にも泣きそうな顔で見上げられる。
…か、可愛い…//

「もー…でも、先輩ならいいです。特別に許します」
「あ、ありがと?」
「ふふっ♪あ、申し遅れました、ボク、クロユリっていいます!」

打って変わって、満面の笑みで言われる。
俺も頭を軽く下げ、応えた。
クロユリは隣に住み始めた、と言っていた。所謂、隣人というやつだ。これから何かと仲良くしてもらえると嬉しい。

「宜しくお願いします、テイト先輩♪」

NEXT...
後書き
よーやくクロユリー!!
もう、ワケワカメ……;;