05

前回までのあらすじ
女の子は…柔らかいんだな…///

「………って、ここどこだ?」

転入2日目の放課後。
ハクレンに部活見学に来ないか?そう誘われた。
ミカゲとハクレンは部活まで同じだと言っていた。それに、かなり目立つ方だから直ぐに見つかる、とも…

「せめて、何部か教えてくれたって…」

途方に暮れ、廊下をトボトボと歩き回る。ハクレンのあの性格だ。きっと文化部系なんだろうと思い、かれこれ1時間近く探していたんだが、一向に見つからず。
俺は何度目かの溜め息を吐いた。

「はぁ、はぁ…」
「はぁ………」

その直後だ。俺はキョロキョロとしていたせいで、前方不注意だった。
正面から走ってくる姿に気付いたのは目と鼻の先まで来てからだった。

「っ!?」
「ふわぁっ!?」

ドンッ!
思い切りぶつかってしまった。俺は支えきれず、倒れる。背中を床に叩きつけた。その衝撃はかなり痛い。

「っ……!!」
「いって……っ!?」

頭を上げた。そこでぶつかった相手と目が合う。それは小学生くらいの小さな女の子で。彼女はピンク色の髪を三つ編みにして、後ろに垂らしていた。右目は医療用の眼帯をしている。していない方の目は大きく見開かれていた。

「っ、ご、ごめん!!」

慌ててどこうとした。けど、それは許されなくて。
…俺はその子に馬乗りにされていたんだ。

「あ!ボクの方こそ、ごめんなさい!今降ります!!///」

漸く我に返ったのか、慌てて俺から降りた。そして、もう一度頭を下げると彼女は走り去ってしまった。

「…なんだったんだろ…」
「ミカゲー!」
「ん?」

渡り廊下の窓の先。そこからはグラウンドが見渡せた。“ミカゲ”と呼ぶ声に反応して俺は覗き込む。
そこには、ミカゲが白い、野球のユニフォームを着てバッターボックスに立っていた。ベンチではハクレンがジャージ姿で声を上げている。

「やっと見つけた…!」

俺はその場で深く息を吐き、グラウンドへ続く道を走り抜けた。

グラウンドでは調度、野球部が休憩をしていた。今日の練習はもう終わりらしい。

「はい、ミカゲ。タオルとスポーツドリンク」
「ん、有難う。ハクレン」

ミカゲはハクレンから受け取ると笑った。疲れているはずなのに、輝いて見える。ハクレンはそれを見て照れたように顔を背けた。横顔からでも真っ赤になっているのが分かる。

「ハクレン!ミカゲ!!」
「「!!」」

その時だ。漸くその場に着いた俺。
息を切らせながら2人の名前を呼ぶ。他の部員から一気に視線を浴びた。

「遅かったな」
「ごめん、迷っちゃって…」

残念ながら練習は殆ど見れなかった。だが、そのミカゲの姿を見たら相当ハードだったのかもしれない、と思った。
汗だくだし…

「仕方ねーよ。ここ、無駄に広いし」
「でも、よくここって分かったね…?」

ハクレンに至っては微妙に距離を取られる。まぁ、男性恐怖症らしいから気にしないけどな…

「それがさ、ハクレンがミカゲって言ってるのがあそこの渡り廊下から聞こえてさ」

あそこ。さっき、女の子とぶつかった廊下を差す。

「聞こえた…って私の声が?」
「あぁ。直ぐにハクレンだって分かったよ、綺麗な声だし」
「きっ……/////」

途端に真っ赤になる。
あれ?俺、地雷踏んだ?
その後はミカゲとハクレンが着替えて来ると言うから俺は一足先に寮へと戻った。
寮の俺達の部屋の前。そこで例の女の子と再会した。

NEXT...

後書き↓
す、進まない……;;;;
あ、テイトにぶつかった女の子、分かりますよね??
そうです、彼です!!←
ここでは女の子ですがw
あ、オウカも直に出ますよー
体育とかで^^
では、では!